《 わしはましたんワールドの創造主。皆の者聞こえておるか? 》
《 わしはましたんワールドを創った相場の神様である。皆の者よく聞くがよい。 》
《 わしがせっかく創ったましたんワールドであるが繁栄には程遠い現状じゃ。それもこれもお前たちがちゃんと使命を果たしておらんからじゃ。 》
《 やかましい! 黙って人の話、もとい神様の話を聞かんかい! とにかくお前たちがちゃんと使命を果たしておらんから勇者が増えんのじゃ。このままではせっかくのましたんワールドが消滅してしまうぞ! いやこのわしの手で消滅させてしまうぞ! 》
《 まるてん、お前は遊んでばかりおらずにもっと学ぶのじゃ! 》
《 だってもじゃない! 分からないことがあれば自分からどんどん質問せよ! 何のためにお前を少年にしてましたんワールドに遣わしたのか意味が無いではないか! 》
《 長老、お前は自分の興味のあることばかりに目を向けずもっと勇者を育てることに専念せよ! 》
《 言い訳はせんでよい! お前に教える気が無いからまるてんも段々とそういう態度になっていくのじゃ。人と人の関係というものは「相互作用」ということを忘れるでない! お前にその気があれば、まるてんのマイナスエネルギーを凌ぐほどのプラスエネルギーを注げるはずじゃ。要はお前のヤル気がないということじゃ! 》
《 ところでなぜ勇者が増えないのか考えたことがあるか? まるてん、話が分かるようにここからは「元」に戻りなさい。 》
《 外から集める、呼び寄せるというのは、狩猟や焼畑農業と一緒じゃ。取り尽くして無くなったら終わりじゃ。初めから「限界」がある。大事なのは「育てる」ということじゃ。「1」から育てる、いや「0」から育て上げるのじゃ! 》
《 そうじゃ。その視点でましたんワールドを見てみよ! お前が増担保規制のことを何も知らぬ人間と仮定してここを訪れたとしよう。はたしてお前は勇者になるかのう? 》
《 どうじゃ、ましたんワールドは勇者が育つ環境になっておるかな? なってはおらんじゃろう? そこが問題なんじゃ! 》
《 裁定取引のような「機械的に」誰がやっても儲かるというような優位性などは滅多に無いんじゃがな。相場がそんな簡単なものでないことはお前たちもよく知っておろう。 》
《 統計データのような「平均」を利用するやり方はけっこう心理的に難しいし、システムとして全体を考えないと博打になってしまいがちなのも分かっておるな。そういう意味では優位性云々を言うのは杞憂に過ぎんかもしれんが、公開の度合によって後々のデータに影響が出て統計データそのものが変質してしまうのも事実じゃ。特にピンポイントの結果や、入手が困難なデータではその傾向が顕著なので、優位性を保持するための公開制限はその目的のためには必要じゃな。 》
《 (季節性のような)期間に幅があって主観でその幅が変わるような類のデータは公開してもそこまでの大きな影響はないし、けっこうこれも使いこなすのは難しかったりする。一方で知られれば知られるほど価値を増していくタイプのデータというのもある。珍しい記録などがそうじゃな。その辺は自分たちで考えよ。価値を生み出すのじゃ! 価値を提供することによって対価を得るのじゃ! 》
《 賢者よ、そなたはもっと他のデータの収集・分析もしなさい。同じことを続けるだけでは成長がない。 》
《 予言者は他の者と相談して呪文の効力をどうするか考えよ。賢者もな。常に勇者を育てる視点で物事を考えるのじゃ! 》
《 それではさらばじゃ! 機会があったらまた会おうぞ! 》